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敵わぬ人

御歳80歳の母には敵いません。

和裁、洋裁、刺しゅうに編み物。

花道、茶道、詩吟は師範。

スイミングに至っては500メートルは楽に泳ぎきる。

その人のお腹から産まれたはずの私なのですが・・・・・・

その中で驚いているのが、スイミングと詩吟。

スイミングは55歳になるまで、水に浮く事すらできなかったカナズチで

詩吟に至っては、家族親戚縁者一のオンチ

私が子供の頃から音楽をやらされていたのは、母のコンプレックスからだと思う。

その母が65歳の頃に突然詩吟を始めた。

聞いて目が点になった(汗) 何考えてんのーっ

公害とも言える節抜けで毎日吟じられるのは耐えがたかった。

けれどそんな母が7年ほどで県の代表に選ばれるようになった。

ここで母の自慢話をするつもりはないのだけど、「1%の才能と99%の努力」という言葉の正しさを

母は立証してくれた。

80歳の母が先日我が家にやってきて、「生きた証を残したいの」と言った。

その言葉の重みに返す言葉がなかった。

その言葉を残して、帰って行った母が数ヶ月後の詩吟の大会で、県の代表を逃したそう。

「もう声が伸びないのよね・・・・・」寂しげに電話口でそう呟いた。

自分に限界はあるのだと理解しつつ認めたくない。それ以上に「老い」を認めたくない。

多くは語らない母だけど、私が想像する以上にいろいろな苦悩と戦っているのだろうと思う。

53歳で子宮癌を患い、克服して後、母は大きく変わった。

それまでの引っ込み思案な性格も、わがままな性格も^^(これは努力中らしい)

彼女の中で何かがはじけたように思えた。

数年前、すぐ下の妹に先立たれた。

そのショックは計り知れないものがあると思う。

それまでの勢いが少し弱まってしまったのを感じたからだ。

私が短歌を詠んでいることを恥ずかしいので母にはずっと内緒にしていたのだけど

今年のNHK短歌の入選を機に、そのことを明かした。

思いのほか母は喜んでくれて、入選歌が載っている本と結社誌を1冊ずつ持ち帰った。

詩吟と短歌で似て非なるものだけど、私を娘としてではなく「少しは話のわかるやつ」として

それを喜んでくれたのだろうと思う。

先日、初めてのリアル歌会に参加した。

私の大好きな吉川宏志先生が来られると聞いたからだ^^

吉川先生は、素朴な出来事を素朴に詠われる。そしてその中に暖か味が感じられる。

私が想像したとおり、吉川先生は素朴で暖かな方だった。

短歌でどれほど綺麗ごとを詠っても、中身が伴わなければ必ずボロは出ると私は思う。

近くて遠い存在の先生だけど、私は「心の師」としたいと思った。

もうひとりの師は、もちろん母だ。

手本が揃っているので、私は生きている間に自分に与えられた未知の能力の頂点を見て見たい。

きっと母もそう思いながら残年を過ごしているのだろうと思う。





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